新しい資本主義その2

前回から引き続き内閣が発表した「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」について紹介していきます。

人へ投資が優秀な人材を育成し結果的に経済は活性化していきます。

そのために労働市場は今後どういった方向性で進んでいくのでしょうか。

今回は資料内で用いられている図表を交えて、今後の求められる働き方についてお話していきます。

 

雇用する側に求められること


先進国の家計消費と可処分所得の伸びには相関がみられます。

ものすごく単純な表現をすると、 個々人が使えるお金が増えると経済が回る ということです。

このことから、日本の経済を回すためには可処分所得を増やす、つまり自由に使えるお金を増やしてあげることが解決に繋がると考えられます。

 

この自由に使えるお金を増やすためには賃金、つまりお給料を増やすことはもちろん大切です。

これまでは安価な労働力供給に依存してコストカットで生産性を高めてきたものの、労働力不足の時代に入り人への投資を通じて付加価値を向上させることの重要性も唱えられています。

1991年を基準としたときの1人当たりの実質賃金の伸びを比較したのが下の図です。

イギリスは1.48倍、アメリカは1.41倍、フランスとドイツは1.34倍と推移しているのに対し日本は1.05倍にとどまっています。

 

この格差を埋めて賃金上昇を実現するために、 官民が連携して賃金引上げの社会的雰囲気を醸成していく ことが重要だと本資料ではまとめています。

 

雇用される側に求められること


また、雇用する側の努力である賃金の上昇と並んで重要なのが、 働く側がスキルアップをして労働生産性を向上させる ことです。

資料中では自分の意思で仕事を選択することが可能な環境、つまり職業訓練や学び直し、生涯教育などへの投資が重要であると位置づけています。

教育訓練の充実が職場全体の労働生産性や賃金の上昇に寄与するという報告や、企業間の労働移動が容易になるように転職やキャリアアップについてキャリアコンサルティングを受けられる体制の整備について触れられています。

さらに副業についてもさらに推し進める方向性が示されています。

厚生労働省が発表している副業・兼業の促進に関するガイドラインは平成30年に策定されました。

その後令和2年に企業も労働者も安心して副業・兼業が出来るようにルールを明確化するために改正されています。

さらに令和4年の7月には労働者が適切な職業選択を通じて多様なキャリア形成を図っていくことを促進するために改正されました。

 

このような歴史をたどってきましたが、現状では企業規模が大きくなるほど副業が禁止されている割合が高くなっています。

 

従業員が2-29人の企業では禁止されている割合は15.8%なのに対し、1,000人以上の企業になると43.3%もの割合が禁止されています。

一方で副業している人材を受け入れることによりプラスの効果が感じられています。

 

知識やスキルを持った人材の確保や人手不足の解消、新規事業の開発などの効果が感じられているとの声が多くありました。

 

今後は ますます副業・兼業が促進される ことが考えられます。

さらに雇用の流動性が高まり、知識やスキルを備えた人材がより好条件を求めて転職する世の中になっていくのではないでしょうか。

一つの企業や働き方に固執せずにあらゆる状況に備えておくことが生きていくうえでのリスクを抑えることに繋がります。

時代に適応して必要とされる人材であり続けることが大切ですね。

 

まとめ


政府は経済の回復、消費の拡大のために賃金上昇を重要視しています。

そのために人への投資として職業訓練の充実や転職によるキャリアアップ体制が整備されます。

これからはスキルや知識をもった人材が求められるようになるでしょう。

まずは副業として自分を磨いてみてはいかがでしょうか。