不動産の権利

仕事で携わっていない人にとっては、不動産取引は人生に数回しか関係してこないものです。

そのため詳しく知らないという方も多いでしょう。

不動産には法律で定められた様々な権利が存在し、それを証明する書類もばらばらです。

そこで今回は不動産の権利の種類と特徴についてお話していきます。

 

代表的な4つの権利


不動産には法律に基づいた様々な権利が存在します。

権利によって利用できる範囲や証明する書類等が異なります。

その中でも代表的な権利である所有権、地上権、賃借権、抵当権について簡単に説明していきます。

所有権と地上権


 

まず、所有権についてです。

所有権とは、土地や建物を完全に所有する権利です。

これは不動産の最も強力な権利であり、所有者は全て自分のものとして持つことが出来ます。

つまり、所有権を持っている人は、その不動産を自分の意思で自由に使ったり、売却したり贈与したりすることができるということです。

所有権を証明する書類は、不動産登記簿に登録された登記事項証明書などです。

 

次に、地上権についてです。

地上権とは、土地の一部のみを所有する権利です。

土地の所有者と地上権の所有者が別々に登記され、土地の所有者は地上権を設定することができます。

例えば、土地を建物や駐車場に利用する際、土地の所有者からその一部を地上権で借り受け、建物や駐車場を建てることができます。

なお、土地の所有権は借りる人ではなく土地の所有者にあるため、地上権を持つ人は所有者の同意を得なければ土地を改良することができません。

地上権は土地の利用に関する契約書で確立され、土地の所有者と合意した期間が経過するまで有効です。

この期間が終了すると、地上権は自動的に消滅します。

地上権を証明する書類は、地上権設定登記簿の登記事項証明書です。

 

賃借権と抵当権


続いて、賃借権とは建物や土地を借りる権利です。

賃貸契約によって、不動産を一定期間使用する権利が借り手に与えられ、家賃を支払うことによってその権利を行使することができます。

賃借権は不動産を所有する人から借りる側に移るため、借り手が不動産を自由に使うことができる一方で所有権は所有者が持ち続けます。

賃借権は通常一定期間の契約に基づいているため、期限が切れると自動的に消滅します。

借り手は契約期間中に建物や土地を自由に使用できますが、所有者によって指定された使用方法に従う必要があります。

貸借権を証明する書類は、賃貸借契約書や明細書などです。

 

最後に、抵当権は不動産を担保に借金をすることができる権利のことを指します。

例えば住宅ローンを組んで家を買う場合、不動産を抵当に入れて担保とすることがあります。

借り手が返済に遅れたり返済不履行に陥ったりした場合、銀行や金融機関は抵当権を行使して不動産を競売にかけることで借金を回収することができます。

抵当権を行使された場合は所有者は所有権を失います。

そのため、抵当権を設定する場合は、借り手の信用力や収入などが確認されます。

抵当権は、借り手の返済が完了すると自動的に消滅します。

抵当権を証明する書類は、抵当権設定登記簿や抵当権設定通知書などがあります。

 

まとめ


不動産に関する代表的な権利の種類について紹介しました。

不動産取引を行う際はどのような目的で不動産を利用または所有するのかに合わせて、最適な権利形態を選択する必要があります。

またこれらの権利は法律に基づいて成立するものであり、正しく登記されていない場合にはその権利は成立しないことになります。

不動産取引を行う際には、登記簿や登記事項証明書などの書類を確認し、正確な情報に基づいて取引を行うことが大切です。

【参考資料】
民法第201条:所有権
同388条:地上権
同369条:抵当権
同487条:賃借権
不動産登記法第3条:登記することが出来る権利等