不動産テック

不動産業界で進む「不動産テック」をご存じでしょうか。
これは、物件探しや契約をインターネットやデジタル技術で効率化する動きのことです。
忙しくても家からオンラインで内見したり、紙の契約書を使わずに手続きしたりできるため、時間や手間を大幅に減らせる可能性があります。
そこで今回は不動産テックについてお話していきます。

 

不動産テックとは


「不動産テック」とは、不動産の売買や賃貸手続きをIT技術で進める取り組みの総称です。
これまで不動産業界は、店舗に行き紙書類を交わすなどアナログ要素が多いイメージがありましたが、近年は企業がオンラインサービスに力を入れるようになりました。
たとえば賃貸物件を探す際、物件ポータルサイトで写真や間取りをチェックするだけでなく、SNSマッチングサイトを使って物件オーナーと直接やり取りするケースも増えています。
こうしたサイトでは、仲介手数料を抑えたり、口コミやレビューで実際の住み心地を把握したりできるのが魅力です。
とはいえ、情報の信頼度を自分で見極める必要があるため、詐欺や虚偽の投稿に注意することも欠かせません。 

オンライン内覧


オンライン内見は、物件に足を運ばなくても部屋の中をチェックできる方法です。
代表例として、専用カメラで撮影した画像を360度見渡せる「VR内見」と、不動産会社の担当者がスマホを使ってリアルタイムに部屋を見せてくれる「ビデオ通話型」の2パターンがあります。
遠方の物件や忙しい人にとって大きな利点は、交通費や移動時間を節約できること。さらに複数の物件を短時間で比較できるため、効率よく候補を絞り込めるのもメリットです。
一方、画面越しではにおいや周辺環境の雰囲気まではわかりづらく、カメラの映し方によって広さや明るさの印象が変わってしまうこともあります。
可能であれば契約前に実際の物件を一度確認し、不明点をクリアにしたうえで最終決定すると安心です。
こうしたオンライン内見の利点とリスクを理解し、使い方を工夫することで、より快適な物件探しができるでしょう。 

 

電子契約


従来、賃貸契約といえば紙の契約書にハンコを押すのが当たり前でしたが、最近は電子契約を導入する不動産会社が増えています。
電子署名やタイムスタンプといった技術を使うため、紙や印鑑が不要になり、書類の印刷・郵送コストを抑えられるだけでなく、遠隔地からでも手続きができるのが最大の特徴です。

「本当に法的に大丈夫なの?」と疑問に思う人もいるかもしれませんが、日本では法改正によって電子契約は紙の契約書と同等の効力を持つと認められています。
適切なセキュリティが施されたシステムであれば、改ざんリスクが下がり、手続きがより正確・スピーディーに進むメリットもあります。
一方で、不動産会社や利用者のITリテラシーが追いついていない場合は、導入にコストや時間がかかる点も事実です。
しかし、長期的に見れば利点は大きく、今後も電子契約を採用する企業は増えていくと予想されます。

 

まとめ


不動産テックによって、賃貸物件探しから契約までのプロセスが大きく変わり始めています。
SNSやマッチングサイトで手軽に情報収集し、オンライン内見で物件の細部までチェックできるため、忙しい人でもスムーズに検討できるのは非常に便利です。
さらに、電子契約が広がれば、印刷や郵送にかかる時間や費用を大きく削減し、遠方でも短期間で契約を済ませられる可能性があります。
これから物件を探す方は、ぜひこうした不動産テックのサービスをうまく活用し、自分に合った物件と最適な契約方法を見つけてみてください。