前回の記事で急速に進む円安相場についてお話をしました。
その後さらに外国為替市場ドル円相場は続伸し、20年ぶりの130円台に到達しました。
この円安は何を意味しているのでしょうか。
今回から通貨の変動についてお話していきます。
為替の変動要因
為替の変動にはその時々に世の中で発生している様々な事象が関係してきます。
ひとつ目はファンダメンタルズ、日本語で表現すると基礎的事項と呼ばれる[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]経済状態を表す指標[/su_highlight]です。
これは経済成長率や物価指数、雇用統計など、定期的に発表される数値から読み取ることが出来ます。
例えば、物価指数が上昇するということはインフレであるということです。
つまりモノの価値に対して通貨の価値が下がっている状態ですね。
インフレ状態の国では行き過ぎたインフレを抑制するために、金利を引き上げようとします。
金利が上昇することでその通貨の価値が高まり、モノと通貨の価値のバランスを調整しようと試みるのです。
他には[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]地政学リスクも相場変動要因のひとつ[/su_highlight]です。
テロや戦争、自然災害などが起こるとその国の経済状況が悪化することが予測されるためです。
イメージで捉える為替変動
経済用語を並べると難しく聞こえてしまうかもしれません。
そこで詳細な部分の正確性はおいておき、おおまかなイメージで考えてみましょう。
通貨の価値が上がるということはどのような状況でしょうか。
経済に限らず、人気のものは価値が上がるという感覚は比較的馴染みやすいのではないでしょうか。
これは通貨も同じく、[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]人気の通貨は価値が上がります。[/su_highlight]
つまり通貨の人気度の予測ができれば、今後人気になる通貨を保持することで資産が増えるということです。
裏を返すと不人気になる通貨をたくさん持っていると資産が減ってしまうということです。
では今後人気がでる通貨とはどのような通貨でしょう。
前述のファンダメンタルズや地政学リスクを限りなくふわっとした表現に変えると
「これから成長しそうな国の通貨は人気」
「なんだか危なそうな国の通貨は不人気」
ということになります。
人気の通貨は皆が欲しがるために価値が高くなります。
一方で不人気の通貨は欲しがる人が減るために価値が低くなります。
これらのことから考えると、ここ最近の日本円の急激な円安進行は円が不人気になっている結果だと見方が出来るでしょう。
まとめ
円安が進んでいるということは、円を買いたい人より売りたい人が多いということです。
つまり円の人気が低下しているということです。
何故いまの日本は為替相場の参加者から人気が無くなると見られているのでしょうか。
次回はその理由について考えていきます。