前回から経済指標についてお伝えしています。
経済指標が金融市場に与える影響についてはなんとなくイメージは出来たでしょうか。
今回からは具体的な指標についてその特徴をお話ししていきます。
GDPとは
昔社会の教科書などで目にしたことがあるのではないでしょうか。
GDPとはgross domestic productの略であり、日本語では国内総生産と呼ばれ、内閣府が四半期に一度公表しています。
その内容は一定期間内に国内で算出された付加価値の総額であり、国の経済活動状況を示しているものです。
ここで述べている付加価値とは、モノやサービスを販売したときの価値から原材料や流通費用などを差し引いた価値の事です。
つまり、ものすごくシンプルに表現すると、[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]どのくらい儲けが出ているかを測る指標[/su_highlight]ということが出来ます。
そのため、前回発表した期間や、前年の同期間と比較して、変化をパーセンテージで表すことによって経済成長の度合いを知ることが出来ます。
各国との比較
GDPは国の経済力の目安として用いられ、経済成長率を比較することで[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]各国の景気の良し悪しを判断する材料[/su_highlight]となります。
厳密には物価の変動率を考慮する必要がありますが、ここでは複雑な話は抜きにして進めていきます。
IMF、国際通貨基金が発表している世界経済見通し2021年4月によると、2021年から2022年にかけての経済成長率は下図のようになると予測しています。
2020年がもっぱらマイナス成長となっているのは、新型コロナウイルスによる影響が大きいでしょう。
ただし、2021年時点での見立てとして、総論としては「世界経済の基盤は安定化しているが、経済回復の差が拡大しつつあり、不確実性も大きい」としています。
ワクチン接種率の増加によって景況感が改善している中でも、変異株の発生やさらなる人的犠牲に懸念が生じており、コロナ禍に伴う背混乱や政策の規模の違いによって各国間や業種間で経済回復の差が拡大しつつあるという状況です。
このような予測を踏まえて景気が大きく回復していくのか、低迷する時期が長引くのかを判断する材料としていきます。
この見通しのみで判断するのであれば、この先景気は回復するので特に成長率が高い水準にあるインドやスペインの株をたくさん買っておけば得をする、という判断になりますね。
現実的にはそこまで単純ではありませんが、考え方としては様々な指標をこのように利用して金融市場は動いていきます。
まとめ
経済指標の1つ目としてGDPをご紹介しました。
各国の勢いを示す指標だと認識していただいて構いません。
過去のデータを辿っていくと、今回のコロナ禍のような[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]歴史的な出来事と紐づいている[/su_highlight]ことが分かります。
歴史と併せて勉強してみても面白いのではないでしょうか。