お正月に親戚が集まると、お年玉を渡す人もいるでしょう。
子どもにとってはお金の勉強を始める貴重な機会です。
お金に興味を持たせ、その使い方を教えることは大切です。
そこで今回は、お金に関する雑学をお話していきます。
お金の価値の決まり方
まずは国内に流通している硬貨と紙幣の数をランキング形式で紹介します。
硬貨部門は、1位が1円玉で374億枚、2位が10円玉で194億枚、3位が百円玉で111億枚、4位が5円玉で105億枚、5位が500円玉で50億枚、そして6位が50円玉で45億枚です。
紙幣では、1位が1万円札で107億枚、2位が1000円札で43億枚、3位が5000円札で7億枚、4位が2000円札で1億枚です。
500円玉より50円玉の方が珍しいと子どもたちに話すと、50円玉を欲しがるかもしれませんね。
また、貨幣の価値がその材料によって決まるわけではないことも興味深いポイントです。
お金の価値は珍しさや材料ではなく、何を基準に決められているのかを考えてみるのも良いでしょう。
硬貨に関するあれこれ
100円玉や500円玉などの硬貨を触ってみるととギザギザがついているのが分かりますね。
これは偽造防止のためなのですが、実は500円玉のギザギザはよく見ると斜めに刻まれています。
これは大量生産型の貨幣としては世界初の試みでした。
デザインに注目してみると、10円玉には平等院鳳凰堂が描かれており、裏面には常盤木が描かれています。
ところが、1円玉にデザインされている木は具体的な名前がなく、若木と表現されています。
ちなみに硬貨の裏表は、実は法的には定められていませんが、造幣局では年号がある側を裏と定めています。
外国の硬貨を持っている方がいれば、その違いを子どもたちに見せてあげると良いでしょう。
外国の硬貨には国家元首の肖像画が入っているものが多くありますが、日本の貨幣には入っていません。
これは、現人神とされた天皇の肖像画が人々の手に触れて汚れることを恐れたため、と当時の明治政府が考えたためです。
紙幣のあれこれ
現在のお札には多くの色が使われているのに気が付いていますか。
例えば、1万円札と5000円札は表面が14色、裏面が7色、2000円札は表面が15色、裏面が7色、1000円札は表面が13色、裏面が7色です。
どこに何色が使われているのかを一緒に探してみると盛り上がるかもしれませんね。
また、2024年には紙幣が新しくなるので、今のデザインの紙幣をお年玉で渡すのは最後になるかもしれません。
肖像画はそれぞれ1万円札は福沢諭吉から渋沢栄一へ、5000円札は樋口一葉から津田梅子へ、そして1000円札は野口英世から北里柴三郎へと変わります。
新しいお札にも世界初の偽造防止の技術として3Dホログラムが採用されています。
お札に描かれている透かし部分の顔が、見る角度によって動く仕組みになっています。
まとめ
お金について楽しく話をすることは、子どもたちに興味を持たせるのに効果的です。
話の流れでお年玉の使い方について一緒に考えることができればなお良いでしょう。
お年玉をただ貯金するだけでなく、子どもにとって最も有効な使い方を考えることがお金の価値の勉強に役立ちます。
これを教えられると、子どもたちにとってかっこいい大人に見えるのではないでしょうか。
【参考資料】
日本銀行:「通貨流通高」
造幣局:「貨幣Q&A」
日本銀行:「お金の話あれこれ」