日本のお金の専門家がまとめたお金の知識の基準が金融リテラシーマップです。
生活スキルとして身につけるべき金融リテラシーが示されています。
その内容を複数回に渡りご紹介してきましたが残りはあと2項目となりました。
今回は資産形成商品についてお伝えしていきます。
資産形成商品を選ぶうえで必要な考え
近年はNISAやiDeCoが注目されて少しずつ資産形成への意識は高まっているように思えます。
まずは自身のライフプランを考えたうえで、
・どのくらいのお金が必要になるのか
・そのために今の収入と資産で足りるのかどうか
・足りないのであればどう補填するのか
を考えるのが最初ですね。
[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]足りない部分を補う選択肢の一つ[/su_highlight]として金融商品を活用します。
その金融商品にはリスクとリターンがあり、その大きさは比例します。
大きなリターンを得ようとすると大きなリスクがつきものです。
極端な例を挙げると、資産を倍にする方法もありますが、ゼロになる可能性もあるということです。
金融商品によっておおよそどの程度のリスクとリターンがあるかを把握しておくことで、悪質な詐欺などから身を守ることが出来ます。
例えばお買い物に行って食パンを選んでいるときに、30円の商品があったら賞味期限間近なのか、その他なにか理由があるのかと考えてしまうはずです。
お金が増えると魅力的な誘い文句に心が躍ることも多々ありますが、[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]相場を理解していればその裏にあるリスクにも気が付ける[/su_highlight]ようになるはずです。
あとはこのコラムでも度々お伝えしている通り複利効果の威力を理解して早くから資産運用をはじめることも重要です。
さらに分散投資をして[su_highlight background=” #ffff00 ” color=”#000000″ class=””]リスクをコントロールすることでより安定的に資産を増やしていく[/su_highlight]計画を立てられればなお良いでしょう。
各年代において身につけるべき項目
全年代に共通で必要とされているのは
・自らの生活設計の中で、どのように資産形成をしていくかを考えている
・金融商品のリターンがどのような仕組み(源泉)から生じ、そこにどのようなリスクがあるかについて把握している
・リスクとリターンの関係は、一般的には「ローリスク・ローリターン」、「ミドルリスク・ミドルリターン」、「ハイリスク・ハイリターン」の形で整理され、たとえば金融商品からより高いリターンを得ようとすれば高いリスクを伴い、リスクを低く抑えようとすればリターンも低くなることを理解している
ということです。
さらに年代別に必要とされる基準を見ていくと以下の通りです。
若年社会人においては
・資産形成の観点から、リスク商品の重要性を理解し、資産運用対象としてリスク商品を考えることができる
・求めるリターンと許容できるリスクを把握している
・複数の異なるリスク特性をもつ金融商品に分散投資することにより、リスクが軽減されることがあることを理解している
・分散投資を理解し、ライフプランに合わせて実践することができる
・長期運用には、急な市況低迷時にも慌てて損をしてしまうことを防ぐ効果も期待できることを理解している
・長期にわたり定期的に定額購入することで取得価格を下げる“ドルコスト平均法”があることを理解する
一般社会人においては
・リスク許容度は年齢や家族構成、生活スタイルなどにより変化することを理解している
・求めるリターンと許容できるリスクを把握している
・分散投資を行っていても、定期的に投資対象(投資する国や商品)の見直しが必要であることを理解している
・長期運用には、急な市況低迷時にも慌てて損をしてしまうことを防ぐ効果も期待できることを理解している
・長期にわたり定期的に定額購入することで取得価格を下げる“ドルコスト平均法”があることを理解する
高齢者においては
・リスクとリターンの関係を理解し、ノーリスク・ハイリターンをうたう金融商品などに疑いをもつことができる
・自ら理解できない商品への投資はしない
・年齢やライフスタイルなどを踏まえ、投資対象の配分比率を見直す必要があることを理解している
・年齢などを踏まえ、長期運用ではなく、流動性や安全性を重視することができる
まとめ
資産を作るための考え方の基本はコツコツと長期間取り組むことです。
基礎基本がかたまってからある程度の応用編としてリスクをとってリターンを狙いにいくのは悪いことではありません。
基礎が出来ずに応用に挑戦しても上手くいかないのはどの場面でも同じですね。
次回はいよいよ金融リテラシーマップの最終項目についてご紹介します。