資産管理と冷蔵庫

将来に向けて資産を築くことは、多くの人にとって重要なことです。
しかし、資産構築の過程は、複雑で難しいと感じることも少なくありません。

でも、普段から冷蔵庫の中身を管理している人にとってはそう難しいことでもないのです。

そこで今回は資産の管理を冷蔵庫の管理に例えてお話していきます。

 

資産配分とポートフォリオ


資産を構築する際に最初に理解する必要があるのは、資産配分とポートフォリオの重要性です。
資産配分とは、リスクとリターンのバランスを考慮しながら、株式、債券、現金等の異なる資産クラスに投資を分散することを指します。
適切な資産配分は、市場の変動に強い堅固なポートフォリオを構築するための基礎となります。
また、金融資産の特徴を理解することで、自身の人生設計や将来の目標に合った投資商品を選択することができます。
このプロセスは、将来の不確実性に備え、資産を守りながら増やしていくために不可欠です。
このような耳慣れない単語を並べても難しいだけなので、ポートフォリオの管理を冷蔵庫の中身の整理に例えてみましょう。

冷蔵庫の管理


冷蔵庫の中身を整理する際には、計画が重要です。
例えば、献立を考えて、週末に特定の料理を作るために必要な材料を事前に揃えますね。

同じように、特定の将来の目標に向けて必要な金融商品を選ぶことが資産配分です。
また、卵や玉ねぎのように使い勝手の良い食材は、献立に関わらず常備している人が多いでしょう。
これは流動性の高い資産、例えば現金などポートフォリオに加えることに相当します。

一方で、卵や玉ねぎばかりの冷蔵庫では作れる料理は非常に限られてしまいます。
そのために、献立を考えて、必要なタイミングで使えるようにお肉や野菜なども購入するわけです。

突然の外食など、予定が変わった時は冷蔵庫の中身と相談しながらまた献立を考えなおしますね。
これは資産配分も同じで、市場の変動や個人の目標の変化に合わせて定期的に確認と再計画で調整をおこなえば良いのです。

 

慣れれば冷蔵庫より手間いらず


料理の献立を考えながら買い物をする人は、日常の食生活においてプロのようなものです。
しかし、初めから計画的に買い物ができる人は少ないでしょう。

最初は「〇〇の素」のような出来合いの商品を選ぶことも一つの良いスタートです。
金融商品では投資信託にあたるものですね。
最初はまずまとめセットのようなものを購入するのも方法の一つです。

買い物に慣れてくると、安いスーパーの見分け方や食材の旬を知るように、金融商品に関する手数料や特性の理解も深まります。

冷蔵庫の中身は金融商品と比べると見直しのタイミングが頻繁に訪れるため、レベルアップの機会も多くあります。

裏を返せば金融商品は冷蔵庫ほど見直しに手間がかからないということです。

一度じっくり計画を立ててみてはいかがでしょうか。

 

まとめ


資産配分とポートフォリオの管理は、冷蔵庫の中身を整理することに似ています。
計画を立てて実行し、見直しをするという一連の流れの繰り返しです。
難しいと思って敬遠する必要はありません。

始めは簡単な方法からスタートし、徐々に経験を積み重ねることが大切です。

【参考資料】
金融庁「高校生のための金融リテラシー講座